こんにちは。アメリカ東海岸在住のankomomです。先日、9月初めのLabor Dayの週末、息子(15歳)が、サウスカロライナ州にあるCoastal Carolina大学の、高校生対象の野球プロスペクトキャンプに参加してみよう、ということで行ってきました。Coastal Carolina大学は、大学野球ディビジョン1で、2016年には全米優勝もしている強豪の大学です。
プロスペクトキャンプの概要
今回のキャンプは土日の2日間のキャンプで、Coastal Carolina大学以外に近隣の大学15校からコーチが見に来ていて、キャンプの参加者は130人くらいいました。土曜日は朝10時から全体説明、ストレッチの後、60ヤードダッシュのタイム測定、ポジション別のセッションのあと、打撃練習のショーケース、30分ほどの昼休憩をはさんで、試合形式ショーケース。日曜日も朝9時からの全体説明、ストレッチの後、打撃練習のショーケース、試合形式のショーケースがありました。息子は主ポジションをピッチャー、副ポジションをmiddle infielder(二遊間の内野手)で登録していたのですが、土曜日の試合形式ショーケースは主ポジションをピッチャーで登録している選手が2イニングずつ投げる形式、日曜日の試合形式ショーケースは副ポジションをピッチャーで登録している選手が各バッターに対してカウント1ー1から投げる形式で、各大学のコーチたちが見ている中、行われました。




キャンプ後のコーチからの話
ショーケースの終わった後は、大学のインドア練習施設に移動して、大学のキャンプディレクターのコーチから、キャンプの総括と、大学野球リクルートについての話を聞きました。このコーチからの話がとても面白かったので、(英語の聞き間違えなどあるかもしれませんが)ここにまとめておこうと思います。
希望する大学を決める時に考慮するべきこと
「どこの大学に進みたいか決める時、何を考えないといけないか。野球のチームがどうか、ということ以外に、まず、各大学についてよく調べて、自分の希望と合っているかを考えないといけない。以前、うちの大学を希望してくれて、話がまとまるところまでいった選手に、『それで、何を専攻したいの?』『航空パイロットを目指したい』『ここには残念ながら、航空パイロット専攻はないよ・・・』ということになってしまった選手がいた。自分が何を専攻したいか、自分はどれくらいの規模の大学に行きたいのか、そしてその大学が好きかどうか、自分でよく調べて考えてください。」
トランスファーと奨学金について
「まず言っておくと、今は大学野球の歴史上、高校生がディビジョン1の大学にリクルートされるのが、最も難しい時代だ。なぜかというと、トランスファーがとても自由になっているから(*注)。昔は大学を移動するトランスファーをした選手は1年間試合に出場できなかったけれど、今はトランスファーしてすぐに新しい大学のチームで試合に出場できるようになっていて、トランスファーをする選手がとても増えている。トランスファーが自由になると、高校卒業したての選手ではなく、もうJunior Collegeや他の大学でさらにトレーニングを積んでいる、即戦力になる選手をとりたい、ということになる。うちの大学は7割が高校卒業の時からここで育っている選手、3割がトランスファー選手、というのがいいバランスだと思っていて、それに近い割合になっているが、大学によって割合は違う。なので高校を卒業したての選手が、卒業後にさらにトレーニングを積んだ選手たちとの競争に勝ってディビジョン1に入るのはとても難しくなっている。が、高校を卒業してディビジョン1に入れなかったからと言って、がっかりしなくてもいい。別の場所でしっかり鍛えてからトランスファーしてディビジョン1に入れるチャンスはいくらでもある。うちの大学でもトランスファーを希望している良い選手がいたらリクルートできるように、常に5人のスタッフが「トランスファーポータル」の様子を見張っているよ。」(*注:ニュースによると、大学スポーツのトランスファーを制限する法案が検討されているようで、また数年のうちにはこれも変わるかもしれないですね。)
「今は、高校生がディビジョン1に入るのが一番厳しい時代ではあるが、一方、大学スポーツに一番お金がある時代でもある。うちの大学は奨学金の枠が34人ある、奨学金をもらえるチャンスも増えている。」
リクルートで重視される項目について
「常に重要なのは、まず野球の5要素。投球、守備、走力、バッティングのミート力と、パワー。これは1番重要で、これらがずば抜けていたら、どうしたって注目されることになる。例えば、走力だけど、60ヤードダッシュはどれくらいだと速いと思う?6秒台後半だと速いと思うよね、でも今回のキャンプに1人、6.29秒で走った選手がいたんだよ。ここにいるかな?(1人の選手が手を挙げて)君か、そう君のことはもうコーチが全員知っているよ。今のうちの大学のロスターにいる選手の誰よりも速く走るんだから、どうしたって注目するよ。この野球の5要素の他の2つの大きな要素は、体格と性格。この体格と性格をどう重視するかは大学によるね。例えば〇〇大学なんかは、もう真上に見上げるような選手しかいないけど、うちの大学はそんなことはないよ。2016年に全米優勝した時のメンバーには5フィート8インチ(約173㎝)程度以下の選手が3人いた。それからもう一つは性格。常に誰よりも練習して誰よりも努力している選手かどうか。リーダーシップをとってチームを盛り上げられる選手かどうか。それはコーチは常に見ているよ。」
キャンパス見学
説明会の終わった後は、30人くらいずつのグループに分かれて、キャンパスの様子を案内してもらいました。建物と建物の間もゆったりしていて広い、きれいなキャンパスでした。寮もある、とのことでした。




キャンプ後
キャンプの終わった数日後に、プロスペクトキャンプで計測した60ヤードダッシュや、投球速度、打球速度などのデータが送られてきました。自分のデータだけではなく、キャンプに参加していた他の高校生たちの計測結果もそれぞれの主・副ポジションと学年も合わせて(個人情報は伏せて)一緒に送られてきて、また、同時にCoastal Carolina大学の現在のチームにいる選手たちの平均の数値(投球速度や打球速度、走力、身長、体重など)も選手のポジションごとに一覧にまとめたものも送られてきて、自分の数値と比べて参考にできるようになっていました。
盛りだくさんのキャンプでした。
読んでいただいて、ありがとうございました!
アメリカ東海岸在住。こども3人の子育てをしつつ、夫婦ともに研究留学中です。息子の野球、こどもたちの学校、アメリカでのお出かけスポットなど、アメリカ生活の日々のあれこれをぼちぼちと綴っていきたいと思います。
何かの参考に・・楽しんでいただけたら嬉しいです。

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